『同時進行・・・?』

『御菓子司むらもと』の店内には 手づくりの? 

自作の展示用ケースが

現在5個? あります


中身は 工芸菓子(飾り菓子)です

(プロフィール写真の 工芸菓子も 自作のケースに入り 現在も 展示しています    その他? ケースに入らない物も・・・ あります)


そんな ケースのひとつに

カルメラ製の 岩に立つ 『白鷹』  そして 『松』

おまけの? 『桜』が 飾られているのですが・・・


主役の 白鷹は 実は 約7年も前のものです ^^;

カルメラ製の岩は 二代目ですが・・・

最初の岩は 湿度にやられ? もろくなり 煮詰め温度を上げて

新しく 作り直し 松も 追加しました


7年も前の 工芸菓子で 残っているのは この白鷹だけです

何故? 岩を作り直してでも 残して置きたかったのか・・・


7年前 実家の父が 病で余命宣告されました

私のつくる工芸菓子を見ても 言葉で 褒められた事は 一度もありませんが 嬉しそうに 眺めている父でした

私が子どもの頃には 矮鶏や 金鶏・銀鶏 黄金金鶏 日本雉などを 飼っていて 鳥が好きなのは 解っています

残り? 後 三ヶ月・・・(本人は 知りませんでしたが)

入院中の父が 喜ぶ顔を 見たくて

つくった事も無い 白鷹つくりに 取り掛かりました


ちょうど 7年前の この時季でした


作り方も解らず 悩み  湿度の高さに 苦しみ

羽根が 湿度のせいで しおれそうなのを 

工芸菓子ではタブー? やってはいけない 針金もろ見えの 補修をしたりして

ようやく 完成させました


病室の父は 完成した 写真を見て 「ほー!」と 一言

たまたま傍にいた 看護婦(看護師)さんに 「これお菓子で作った 工芸菓子や!」と 説明を始め・・・ていました


残念ながら 実物を 見せて上げる事は 出来ませんでしたが・・・


この白鷹だけは 他の工芸菓子とは ちょっと別物です

じっくり見て 「これ針金 見えてるし・・・」と 笑ってもらっても

構いません

父と 自分が その当時 頑張った 証だからです


まさか 7年後の同じ時期に 同じ 『白鷹』づくりに 取り掛かろうとは・・・

思いもしませんでしたし  何故 この作品を 選んだのか?

自分の中では タイミングでしたが  ひょっとして?


もう一度 頑張れよと 背中を押しているのかも しれませんね


今月は 『白鷹』を 仕上げる予定ですが

松も まだ仕上がっていません ^^;

少しづつですが 同時進行していきます


7年前の『白鷹』より 成長した自分を 父にも 見て欲しいです