『自家製餡しています…』


『御菓子司むらもと』の 煉り切り餡を冷却しています




煉り切り餡は 主に上生菓子用として用いられますが・・・

色は出来るだけ 白く上がる様に努力しています

餡が炊き上がった直後は 餡自体が熱を持ち 自分の熱で色焼けします

白い餡に仕上がると 色付けしても(食用色素を使用)発色も良く 白色も白く感じられます

色焼けしない様に 強制的に冷却していますが・・・

原始的な方法? 扇風機です(笑)





『御菓子司むらもと』で使用する餡は全て自家製餡しています

白漉し餡から 小豆濾し餡も 粒餡はもちろん その他色々 餡と名の付くもの全て 豆から炊き 目的に合わせて仕上げています


自家製餡と言っても 菓子業界以外の人はたぶん判り難い言葉だと思います


「自分のお店は 餡を全て自分の処で炊いています」というお店があったとします


しかし 自家製と言えるのは小豆粒餡だけ? 小豆を煮て砂糖を加え餡を炊き上げていたとしても  漉し餡を炊くときには あんこ屋さん(製餡屋)から漉し餡の原材料の?ゴを仕入れ お店で砂糖を加え炊いていたりします・・・

自家餡(自分の処で炊く餡)と 自家製餡は文字の見た目も 聞いた感じも微妙に似ている様ですが? 全然違うのです



手間暇? 時間も勿論かかりますが お店のオリジナル? こだわりの餡を求めて

『御菓子司むらもと』では 餡はすべて自家製餡しています (*^^)v




煉り切り餡の白さですが・・・

炊き上がった直後の冷却以外にも 餡を白く上げる為に様々な工程(工夫)があります


まず 豆(北海道産大手亡豆)を丁寧に洗い 水付けします

渋切りのタイミングや回数も重要です(香りと色を確認)

ゴの晒しの回数(煮えた豆の皮を取りさった後の 豆の中身をゴという)

餡を炊く時の水分量

火加減(当たり前の様ですが 結構大事です)

つなぎ(餡に粘り?を付ける為に入れる山芋や求肥餅)を入れるタイミング

冷却も ただ冷えれば良いのでは無く

餡を冷ましながら 数回揉みます(捏ねる?)


風を当てたままで 餡の熱が抜けてしまうと 餡の表面が皮張りしてしまいます(乾燥)




一口に 餡炊きといっても大変奥が深い仕事です

工夫すれば それに応じて餡も変化してくれます


手を抜けば それにも応じて? 反応します



美味しい餡を求めて 努力し続ける事が大切なのでしょう


自分にも しっかり言い聞かせましょう(笑)