『上生菓子から・・・ ササユリ』

『御菓子司むらもと』の上生菓子 『ササユリ』です

 

ササユリは笹百合 小百合とも言われています

 

現物のササユリを見たのは 第66回全国植樹祭が石川県の

木場潟で行われた後でした

天皇皇后両陛下(現上皇ご夫婦)がご休憩される施設に展示したいと

県から工芸菓子の制作を依頼されました

制作を始めたのが まだササユリが咲いていない頃でしたので

実際の花がわからなかった

県庁の担当者さんが 色々資料を集めて下さいましたが

番役に立ったのが 動画でした

ササユリのそばを歩く人がいたので

花のサイズ感や 花の後ろから見た感じがわかりました

あとは詳細なアップ写真はいろいろとありましたので

参考にして 工芸菓子を作ることが出来ました

 

当時の写真です

作品を入れるケースも 専用に用意して下さいました m(__)m

展示した後に 実際に咲いているところがありますので

見に行きますかと 紹介された個人宅にお邪魔させて頂き

本物をまじかで見る事が出来ました

 

 

黒板以外は すべて菓子や菓子の原材料(砂糖)で作ってあります

ただし芯は菓子以外のものを使用しています

・・・が 見えているものはすべてお菓子です

見えない所だけ 強度の問題で芯を入れています

 

近頃 工芸菓子の定義?

芯も菓子以外のものを使用しない ・・・とか???

言い始めた人は 誰でしょうか?

たぶん工芸菓子の本質を 理解していないのでは???

 

工芸菓子 イコール 本物そっくり ・・・とか? 思ってたりして?

 

工芸菓子は 菓子や菓子の素材を使用して 菓子らしさで

表現する飾り菓子です

デフォルメもあり 色も菓子らしい色彩を使用したり

本物を横に並べて 『さてどちらが本物でしょうか?』というような

ものではありません

 

菓子以外のものを使用している作者もいましたが

論外です

そこを どうやって菓子作りの技術で表現するかが重要です

 

個人的な意見ですが

芯は芯 隠れる物(所)はいいのではないのでしょうか?

 

ブログで前のも書きましたが ブロンズ像だって中には芯が入っていますし

芯にこだわるより それよりも大事なものが 工芸菓子といわれる飾り菓子には

たくさんあると思います

本物そっくりに作るのにも 大変な技量が必要ですが

そっくりだけなら 菓子職人でなくても出来る事です

菓子職人ならではの 工芸菓子(飾り菓子)は

菓子職人だけが 表現できる世界だと思うのですが・・・

そういう自分も

まだまだ修行中ですが・・・ (*^^)v