『工芸菓子と 上生菓子について・・・』

昨日 初めて 石川県庁へ 行って来ました

以前 ご紹介した 『和菓子教室』ですが

実は これだったのです (^^ゞ

講師は 『御菓子司むらもと』の 製造担当者(私)です


県庁職員を 対象に 行われましたが

内容に関しては また後ほど? にでも・・・



工芸菓子と 上生菓子の 違いを お話しする 予定?でしたが

詳しい話も出来ず 残念ながら 終了の時間に・・・ (予定時間は すでにオーバー?)


語れなかった分を こちらで? 語ってみますm(__)m



上生菓子というと 抽象的なデザインが 多いのですが

工芸菓子は 写実的です

上生菓子は 菓銘と 菓子の姿で ひとつの作品が 完成します


銘と姿を 合わせ 心で 感じとって 頂くのが 『上生菓子』です


姿だけでは 「何だろう?」と思う上生も 菓銘を聞く事で・・・

「なるほど〜!」と 唸ってしまう 上生菓子も 多いのです


こういう上生菓子を 好むのは 茶道を 嗜まれる人達が 多いのではないでしょうか?


そんな中でも 昨日 持参した 『蜜柑』の 上生菓子は 

どちらかというと 写実的でしょう


和菓子を 楽しまれる人達は 老若男女? 垣根は ありません

見て そのまま楽しいと思える 上生菓子も あったら 和菓子の世界も 幅広く 入りやすくなるのではと 思い つくっております (*^^)v


かたや 『工芸菓子』は 見て直ぐに 解る 写実の世界です


しかし 本物そっくりを 目指すのとは 違います

例えば 『牡丹』を モチーフにしたとしたら?

木彫・ガラス・陶器・絵画(日本画・油絵)等などで 制作すると それぞれの『牡丹』が 生まれるでしょう 

それも その素材の 特徴を 活かした作品が・・・


それと同じ様に 菓子としての 素材感が 失われた物は 工芸菓子では無く 工作した造花みたいな物です


例えば 工芸菓子の生地を 和菓子職人では無い 手先の器用な人が 使うと きっと 工芸菓子風な物はつくれるでしょうが 

和菓子の色使いは 出来ないでしょう



素材感とともに 大切なのは 和菓子の色です

本物の色を 求めるより 大切なのは 和菓子色で 表現する事なのでしょう


全体が 和菓子色で 染まった 工芸菓子は 

本物と また違う 美しさが あります


石川県では 加賀友禅が ありますが

あの色使い ぼかし・・・

石川ならではの 工芸菓子が 出来れば いいのですが・・・・


まだまだです ^^; 

一生? 修業が 続くのでしょう


最後に もう一つ 違いが ありますが 

上生菓子』と 『工芸菓子』とでは 

商品か 非売品か?  これも大きな違いです ^^;




工芸菓子 試作品に? 今回は 色を付けてみました (*^^)v


やればやるほど 奥が深い世界に? ハマってます